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くすりのQ&A

アルツハイマー病とはどんな病気ですか?
脳の神経細胞が減少し認知機能が低下する(認知症)病気です。65歳以上の高齢者で多く発症し、男女比は1:2で女性の方が多い病気です。高齢者社会において増えてくる病気だと言えます。ルツハイマーを治してしまうお薬はありません。アルツハイマー病の薬は、症状を改善したり病気の進行を抑えたりする働きを持つ薬のことです。
アルツハイマー病の症状について教えてください。
記銘力障害…新しいことが覚えられない
見当識障害…現在の時間や自分が今どこにいるのかが分からなくなる
失語…言われたことが分からない、または、言いたいことが伝えられない
失認…視覚、聴覚などに異常がないが、対象を視たり聴くことができなくなる
失行…実行しようとする意志はあるが、正しい動作を行えない
   (例:力はあるがお菓子の袋を開けることができない)
これらの他に尿便失禁、歩行障害、家人を困らせる行動が後々出現することがあります。現在アルツハイマーの薬は大きく分けて2種類存在します。
老化による物忘れとアルツハイマー病による物忘れは違うのですか?
脳の神老化による物忘れは病気ではありません。例えば、老化による物忘れは「食事をしたこと」は覚えているが、どこで何を食べたかなど一部の記憶のみ忘れた状態です。しかし、アルツハイマー病では食事をしたこと自体を忘れてしまうのです。
アルツハイマー病の治療薬はありますか?
アルツハイマーの薬は病気を治療するのではなく、症状を改善したり病気の進行を抑える作用があります。
現在アルツハイマーの薬は大きく分けて2種類存在します。
1つはアセチルコリンエステラーゼ阻害薬というものです(分類Ⅰ)。アルツハイマー病の患者は、脳内のアセチルコリンという物質が極端に減少しています。アセチルコリンエステラーゼ阻害薬は、アセチルコリンの減少を抑える作用があり、ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミンという薬があります。
もう1つはグルタミン酸という物質を抑える薬です(分類Ⅱ)。アルツハイマー病が進むと、脳内のグルタミン酸という物質が過剰となり、記憶に関係する神経の働きが悪くなってきます。過剰なグルタミン酸をおさえることで、グルタミン酸による悪影響から神経を守り、メマンチン塩酸塩という薬があります。
当院ではこれら4つの薬全てあります。これらの薬は最初に薬の副作用に慣れるために少ない量から始めていき、原則として段階的に薬の量を増やしていくというやり方で使用していきます。
分類 成分名 特徴
ドネペジル
  • 一番最初にできた薬
  • 軽度から重度のどの症状にも使える
  • 副作用に吐き気、食欲不振、下痢などがある
ガランタミン
  • 他の3剤が1日1回の使用に対して唯一1日2回使用する薬
  • 軽度と中等度の症状に使える
  • 副作用に吐き気、食欲不振、下痢などがある
リバスチグミン
  • 唯一の貼り薬
  • 副作用が起きた時にすぐに剥がして対処することができる
  • 軽度と中等度の症状に使える
  • 副作用に吐き気、食欲不振、下痢などがある
メマンチン
  • 他の3剤のいずれかと併用することができる
  • 中等度と高度の症状に使える
  • 副作用にめまいやふらつきがある