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外科

私たちの“外科”はこれまでと違って大きく変化しつつあります。いわゆる各臓器別の専門性とチームとしての活動が主体となり、患者さんを中心に診療を進めていくなどの医療です。
それでも、以前からの基本姿勢に変わりはありません。つまり、“最も適切な治療”を“安全かつ確実”に“信頼性”をもって行うことです。
 上部消化管外科、下部消化管外科、肝胆膵外科そして乳腺外科の4部門を中心に外傷、ヘルニアも含めて総合的に診療を行っております。また日本外科学会、日本消化器外科学会、日本消化器病学会、日本肝胆膵外科学会(高度技能専門医修練)、日本乳癌学会の認定施設でもあり、日本外科学会あるいは日本消化器外科学会の専門医をそれぞれ9人、7人、内視鏡外科学会技術認定医を4人、肝胆膵外科高度技能指導医を2人、そして乳癌学会専門医指導医を2人を擁してその専門性を図りその維持発展に努めております。特に内視鏡外科はその技術認定医の増加と共に消化管外科から肝胆膵外科においても導入が進んでいます。平成30年度からは消化管外科にロボット手術を取り入れ、より進んだ外科治療を推し進めるところです。
 高度専門化した医療の中で、栄養管理、感染管理、薬剤治療管理、安全管理は更に重要性を増しています。我々は、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士など他の医療スタッフと連携し最善の医療を「チーム医療」として行っています。
 平成15年に地域がん診療連携拠点病院、平成19年に地域医療支援病院に認定されています。がん地域医療連携パスもさきがけて用いており、手術前手術後において地域と共に診療を行っており、今後もその連携を更に深化させていただきたいと思っています。

部長 : 廣瀬 由紀

専門医制度と連携したデータベース事業について

「外科・呼吸器外科を受診されている患者さんへ」
 我が国の医療の現状(どのような場所でどのような医療が行われているか)を把握するため、一般社団法人を立ち上げ、データベース化を開始することになりました。当院も平成23年1月1日より参加しますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
また、患者さんやご家族の方が登録を拒否したい場合はお申し出くださるようお願いいたします。
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術後の苦痛が少ない内視鏡(腹腔鏡)手術

お腹に5ミリ〜2センチほどの小さな穴を開け、そこから内視鏡と手術器具を入れて手術をする、充分な技術が必要な方法です。
傷が小さいので、術後の患者さんの苦痛が少なく安静期間も短くなります。
現在までに,胆嚢摘出800例以上,大腸切除150例以上,胃切除100例以上が行われています。
また当科には内視鏡外科学会技術認定医がいます。
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内視鏡(腹腔鏡)手術

人工乳房・皮膚組織拡張器の乳房再建術

 これまで乳房再建術で保険適用となるのは、お腹や背中の組織を利用する自家再建のみでした。厚生労働省は7月から人工乳房と皮膚組織拡張術の乳房再建術を保険適用とすることを決定しました。
 当院では従来から外科と形成外科の医師が連携し、人工乳房を使用した乳房再建術を行っておりましたが、福井県内の病院で保険適用となったのは現時点では当院のみです。
 乳がん治療で乳房を切除した後に、胸の膨らみを取り戻す「乳房再建」には、自分のお腹や背中の組織を移植する方法と、人工乳房を入れる方法があります。患者さんのQOL向上を目的とした乳房再建術においては、ゲル充填人工乳房(ブレスト・インプラント)や皮膚拡張器(ティッシュエキスパンダー)の使用が一般化しています。
 2013年7月1日より、ゲル充填人工乳房および組織拡張器(乳房用)が新たに保険による診療の対象となり、厚生労働省は「安心・安全に医療を行える施設のみ使用を許可する」とし、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会が認めた病院で、認定を受けた医師のみ行うことができます。
 当院は、先駆けて福井県内では最初(2013年7月9日)に同術の実施体制の整った施設として学会の認定を受けました。乳癌の経過観察を行う乳腺外科医と形成外科医が連携し、ブレスト・インプラントを適正に患者に使用し、長期にわたり安全性を確保できる体制を整えております。

腹腔鏡下鼠径(そけい)ヘルニア修復術とは?

鼠径(そけい)ヘルニア(脱腸)とはどのような病気?
 男性では、生まれる前に体の中でできた睾丸(金玉)が腹膜を伴いながら下腹部の筋肉の間のトンネルを通ってからだの外に出てきます。睾丸が体の外に固定されると腹膜のトンネルが閉鎖します。子供のヘルニアはこの腹膜の袋が残ることが原因です。大人の鼠径(そけい)ヘルニアは子供のときに一度閉鎖したトンネルが周りの筋肉が弱くなったりすることが原因で、再び開いてしまうことが原因となることが最も多いです。女性ではヘルニアは男性より少ない傾向がありますが、子宮を固定している靭帯が通過するトンネルが原因でヘルニアが起こることが多くあります。すなわち鼠径(そけい)ヘルニアは下腹部の弱くなった筋肉のつなぎ目の部位に穴があいてトンネルができ、おなかの中の腸管や卵巣が脱出する病気です。原因や穴の場所は一つではありませんので確実な診断と治療が必要です。
 症状としては、立った時やおなかに力を入れた時に、足の付け根に軟らかい腫れを感じる程度で、横になったり指で押さえると通常は引っ込み、痛みがなく放置されている場合が多いと思われます。一方で、飛び出した腸などがすき間にはまり込んで元に戻らない状態のこともあります。この場合は血流が滞って腸閉塞を引き起こす可能性もあるので、「激しい痛みや腫れが急に固くなった」「指で押さえても引っ込まない」といった場合は注意が必要です。そのような状態をカントン(嵌頓)と言い、カントン(嵌頓)が起こると最悪の場合にはカントン(嵌頓)してとび出た腸や卵巣が腐り、腸管や卵巣を切除しなくてはいけなくなるような命に関わる手術になる場合もあります。成人鼠径ヘルニアの治療法は手術だけです。ヘルニアを放置していると穴は時間とともに次第に大きくなり、体の外の睾丸に向かってだんだん大きく膨らんできます。時にはとび出た腸管がもどらなくなることがあります。

鼠径(そけい)ヘルニア(脱腸)の治療
腹腔鏡でみた鼠径ヘルニアの穴
腹腔鏡でみた鼠径ヘルニアの穴

 成人の鼠径ヘルニアの治療法は手術だけです。手術法にはいくつかの種類があり、治療法は病院によって異なっています。どの手術でも筋肉のつなぎ目に開いた穴を閉じて治療する手術なので手術後はある程度の痛みや突っ張り感を伴う場合が多くあります。
 当科で昨年7月から本格導入した「腹腔鏡下ヘルニア修復術(ラパヘル)」は、おなかに直径数ミリから1センチぐらいの小さな穴を3カ所開けて行います。腹腔鏡でおなかの中を見ながら、筋膜のすき間をメッシュ状のシートでふさぎ、弱っている筋膜を広い範囲で補強する方法です。
 本方法は腹腔鏡で観察できるため、すき間の位置や他の部分に異常がないかを正確に診断できるほか、反対側や別の場所にすき間があっても同じ穴から治療できます。手術時間は1時間半から2時間程度で、通常は5日間程度の入院で行っています。お腹を切る手術に比べ痛みが少なく、手術の翌日からほぼ日常通りに生活できるため、入院期間がさらに短くなる可能性があります。
 ただし、以前に下腹部を手術した人は、内部の癒着で腹腔鏡による手術が難しい場合があります。また、全身麻酔が必要なため、高齢で呼吸の機能が弱っている人には適さない場合もありうるので、従来行ってきたお腹を切る方法がいいかを医師とよく相談して選択していただきたいと思います。

レディース外来

○ 第2・4水曜日 予約制
「男性医師に話しづらい」「診てもらうのは恥ずかしい」など、女性の健康に関する様々な悩みに女性スタッフが対応いたします。女性のための専門外来です。
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レディース外来

専門外来

○ 月・水・木・金曜日(予約制) 13:30〜16:30
  ストーマ外来
○ 水・金曜日 13:30〜(受付時間 14:30まで)
  乳腺外来

診療実績

手術別手術症例数
  2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
症例数 左記のうち鏡視下 症例数 左記のうち鏡視下 症例数 左記のうち鏡視下 症例数 左記のうち鏡視下 症例数 左記のうち鏡視下
食道癌切除術 3 1 4 0 2 0 0 0 3 3
幽門側胃切除術
(幽門保存切除術を含む)
46 34 26 17 31 23 22 20 33 15
胃全摘術
(噴門側胃切除術を含む)
17 0 16 6 18 8 14 12 19 5
結腸切除術 82 36 90 53 104 59 98 57 99 65
直腸前方切除術 28 20 35 30 22 16 24 23 34 26
直腸切断術 5 0 9 0 12 3 6 0 11 8
肝切除術
(葉切除以上)
4 0 3 0 1 0 4 0 8 0
肝切除術
(区域・亜区域切除術)
6 0 1 0 9 1 6 0 8 0
肝切除術
(上記以外)
11 5 12 6 10 4 12 7 11 10
膵頭十二指腸切除術 6 0 12 0 9 0 22 0 13 0
膵体尾部切除術(胃癌手術に伴うものは除く) 3 0 6 1 4 2 11 2 7 1
膵切除術(その他) 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0
乳癌手術 87 1 83 0 100 0 89 0 73 0
胆嚢摘出術 108 93 117 97 111 111 102 88 132 120
脾摘術 5 3 4 0 3 0 0 0 1 0
虫垂切除術 85 58 80 72 61 54 54 52 61 51
ヘルニア手術
(小児を除く)
103 37 138 80 104 63 116 73 117 72
良性肛門疾患に関する手術 10 0 18 0 22 0 14 0 28 0
小児外科手術
(ヘルニアも含む)
15 0 26 21 20 12 20 14 20 12
総手術件数
手術件数
胃癌大腸癌胆嚢炎・胆嚢結石症虫垂炎鼠径ヘルニア
疾患別手術症例数
  2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
食道癌 2 3 2 1 3
乳癌 83 84 100 97 72
胃癌 66 46 52 50 53
結腸癌 71 77 80 78 114
直腸癌 29 36 27 24 14
虫垂炎 83 81 53 51 69
原発性肝癌 12 8 7 11 13
移転性肝癌 8 7 6 7 7
胆石胆嚢炎胆嚢ポリープ 100 114 101 94 122
胆嚢癌 5 4 7 7 6
胆管癌 3 6 2 7 9
膵癌 3 9 8 15 9
膵腫瘍 3 1 4 5 3
鼡径・大腿ヘルニア 116 141 109 116 107
胃GIST 0 6 6 6 9
小腸GIST 0 0 2 1 4
十二指腸乳頭癌 0 3 3 5 3
直腸GIST 0 0 1 0 0
肛門管癌 0 0 1 0 0
麻酔別手術症例数
  2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
全身麻酔 636 672 655 618 683
腰椎麻酔(含、硬麻) 86 61 47 52 56
局所麻酔 102 117 102 84 87
合計 824 850 804 754 826
緊急度別手術症例数
  2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
緊急 176 160 131 157 156
待機 648 644 623 669 670
合計 824 850 804 754 826
緊急/合計% 21.3592233 20.11764706 22.3880597 17.37400531 18.88619855

外科病棟SSI発生率

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Total SSI発生率:COLO 2014年 2015年 2016年
福井赤十字病院:外科 4.4% 5.4% 4.2%
Total SSI発生率:REC 2014年 2015年 2016年
福井赤十字病院:外科 13.2% 11.5% 7.7%
Total SSI発生率:GAST 2014年 2015年 2016年
福井赤十字病院:外科 6.7% 3.8% 10.4%