メッセージ

研修医の皆様へ

「福井赤十字病院の初期研修について」

院長より

院長 小松 和人

 研修医募集のページをご覧いただきありがとうございます。これまで福井赤十字病院のプログラムで約100名、京都大学あるいは福井大学とのたすき掛けで約60名が初期研修を終了し全国で活躍しています。福井赤十字病院は25の診療科を標榜する総合病院であり地域の中核的な病院です。いくつか特徴的なことを挙げてみます。

  1. 様々な疾患を数多く経験できると思います。医師数は初期研修医を含み150名あまりで、各科に研修指導医がいます。入院病床は534床(一般520床、感染4床、結核10床)で、退院患者総数は年間約13,000人、外来患者数は一日約1,250人で、いつも忙しいですが多くの経験を積むのに最適な環境です。
  2. 学閥的な空気が希薄です。京都大学、福井大学との縁が深く金沢大学、金沢医科大学からも医師派遣がありますが、院内では出身大学や出身医局による壁はありません。初期研修終了後特定大学への入局を強く誘導する気風はありません。
  3. 多職種の連携がうまくいっています。初期研修医は指導医以外に多くの職員から指導を受けてこそ成長します。多職種の連携が良い医療に欠かせないことを経験できると思います。
  4. 「センター化構想」を推進しています。センター化構想とは、同じ専門領域の内科系と外科系の診療科が合同でカンファレンスや業務を行い、お互いの長所を伸ばすと共に弱点を補完して、患者の診断と治療のEBMを共有する考えです。消化器内科と外科、神経内科と脳神経外科、腎臓内科と泌尿器科、呼吸器内科と呼吸器外科が診療科の壁、出身医局の壁なく協働して医療に取り組んでいます。
  5. 多くの救急疾患を診ます。救急部の当直体制は、内科系、外科系、SCU、ICUの4人です。小児救急の福井県輪番体制の当番を週2回担当していますが、その時は小児科医も当直に入ります。研修医はそれらの上級医と一緒に、大略週1回の当直研修を行います。年間3000件を超える救急搬送例があります。

意欲ある先生方と共に成長できることを心から望んでいます。

副院長・プログラム責任者より

副院長 髙野 誠一郎

 福井赤十字病院の理念は「人道博愛の精神のもと、県民が求める優れた医療を行います。」です。この精神で、頻度の少ない希少疾患の患者さんから、頻度の多いcommon diseaseの患者さんまで、優れた医療を行うことを目標に、全職員が取り組んでおります。

 初期研修医の募集に応募して面接に来てくれた多くの学生さんから、このような言葉をよく聞きます。「多くの職種の方々がお互い挨拶をしていて、良い雰囲気である。私もこのような環境で研修を行いたい。」私たちにとって、この「お互い挨拶をしている」環境は当たり前のものです。しかし、学生さんからその様なご意見をいただくことは、とても喜ばしいことです。医療の提要は、治療を受けた患者さん・ご家族が、良い病院で医療を受けた、良い先生に診てもらったと、満足してもらうことです。私たちは特に、お互い挨拶をすることを励行している訳ではありません。福井赤十字病院は大正14年に創立し、本年で98年になります。この98年間、各職員の「県民が求める優れた医療」を行ってきた積み重ねが、その様な雰囲気を醸し出していると考えております。

 当院の初期研修の特徴として、研修医養成プロジェクトチームがあげられます。メンバーの指導医が、初期研修医を一人担当し、診療科の枠を超え、研修生活やキャリア形成全般についての相談にのり、継続的に支援を行います。メンバーの指導医は、病院の多くの職員から、篤く信頼を集めている指導医ばかりです。初期研修医の研修には、うってつけの環境です。

 当院の初期研修医には、福井大学出身者が多いですが、他大学出身者も多くいます。一度、社会人としての経験を積まれたあとに、医学部に入学された方も毎年、仲間に入ってこられます。いろいろなバリエーションを持った仲間と研修ができることも、当院の特徴です。初期研修医には、他の医師と別のフロアに研修医室があり、机が1つ割り当てられています。2年目、1年目がランダムに同じ部屋にいることで、和気藹々と、生き生きと研修をしています。

 プログラムも3種類あります。2年間当院で研修を行うAプログラム、1年目は当院、2年目は京大病院という「たすき掛け」のBプログラム、1年目京大病院、2年目当院の「たすき掛け」のCプログラムを用意しています。京大病院で研修を終えた初期研修医は、皆、実り多い研修であったと言っています。

 福井赤十字病院は、満足していただける初期研修を行えると自負しております。学生さんには、一度見学にお越しいただき、是非、福井赤十字病院を見学してください。皆が歓迎いたします。

指導医の声

研修医育成プロジェクトチーム
内科系
循環器内科 部長
皿澤 克彦

経験を共有することで高まる総合的・全人的な診断力。

この2年間は、医師として、また社会人としての基礎を築く重要な期間。担当した患者さんは一人ひとりが永く記憶に残り、その病態理解・診療経験は、全てが貴重な財産となります。“Strike while the iron is hot.”この時期に多くの患者さんと出会い、様々な症例を経験し、それを共有することで、総合的・全人的な診療力を高めていけるようサポート・指導していきたいと考えています。ともに「善い医者」になれるよう、切磋琢磨していきましょう。

研修医養成プロジェクトチーム
外科系
外科 部長
吉羽 秀麿

他職種と連携し育む知識と技術と人間力。

患者さんを最善な方向に導くこと、それは医師一人でできる事ではなく、病院内の様々な専門職員とのチームワーク、さらには地域の社会資源との連携によって実現されます。自分が困った時、周りには相談できる人がたくさんいます。多くの患者さん、医療スタッフとの出会いの中で、医師としての基礎的な知識・技術を身に付けることはもちろん、社会人、そして医療チームの一員としての振る舞い方を学んでいけるよう、指導・サポートします。

研修医の声

令和4年度初期臨床研修採用者
帰山 公佳
(福井県出身 福井大学卒)

コメディカルと連携した良好な環境の中で学ぶ質の高い研修内容。

当院には熱心に指導してくださる先生方が多く、親切なコメディカルスタッフに囲まれて良い環境で研修生活を送らせていただいています。指導体制も整えられており、質問や相談もしやすい雰囲気で、手技も慣れない間は指導医のもと、安心して学ぶことが出来ます。研修生活はもちろんですが、家庭状況や私生活のことも気にかけてくださる先生方、事務の方が多く、各々の期待するワークライフバランスにあった研修ができます。

 

令和4年度初期臨床研修採用者
西田 崇人
(滋賀県出身 福井大学卒)

多彩な症例に触れ仲間とともに魅力ある研修生活が送れる。

当院の利点は優しく指導熱心な先生方が多いことだと思います。そのような先生方の指導のもと、病棟業務や手技など多くのことを経験することができ、日々成長を実感しています。1年次に必修で研修を行う救急外来では研修医がファーストタッチを行い、指導医にコンサルトします。様々な主訴の患者さんが訪れるため、幅広く経験を積むことができ、確実に成長できる環境が整っています。みなさんもぜひ当院で医師生活をスタートさせてください。

令和4年度初期臨床研修修了
西川 貴雄
(福井県出身 福井大学卒)

学びやすい雰囲気と充実した研修体制で自分自身を高められる。

当院は福井県内の大規模な市中病院の一つであり、多彩な症例に触れることができるという利点があります。その際も指導医は研修医を温かく指導してくださり、手技などを経験させていただける機会も多いです。仕事の合間に日々学んだ内容を業務に活かせるように、自分なりに勉強し直せる時間や他の研修医と共有する時間も取れるので、そういった点でも質のいい研修生活が送れていると実感しています。

 

令和3年度初期臨床研修修了
上田 浩嘉
(福井県出身 福井大学卒)

個人の希望に沿ったトータルバランスに優れた研修内容。

当院では、個々の志向に合わせた自由度の高い研修が特徴です。指導医が熱心に指導してくださり、コメディカルも協力的なため、働きやすく質の高い研修が可能です。オンオフもはっきりしており、ライフイベントにも柔軟に対応できます。救急研修は自らファーストタッチを行い、経験豊富な救急医から丁寧なフィードバックを受けられる良好な環境で、希望すれば県外三次救急での研修も可能です。多様な背景をもつ仲間が集まる当院で、公私ともに充実した研修生活を送りませんか?

令和2年度初期臨床研修修了
永井 将也
(福井県出身 筑波大学卒)

希望に沿った研修と多職種連携から医療の本質を学ぶ。

当院の初期研修の魅力は、第一に指導医が研修医教育に非常に熱心である点です。研修医の希望に合わせて柔軟に研修内容を調整してくださるので、経験したい症例、手技など希望に合った研修を受けることができます。第二にコメディカルの方々との関係が良好である点が挙げられます。多職種間で相談しながら仕事が出来るため、チーム医療の在り方を学ぶ上でもとても良い環境です。医師としてのキャリアをスタートする上で、当院は非常に適した施設であると思います。

令和2年度初期臨床研修修了
田宮 真輝人
(岡山県出身 関西医科大学卒)

手技や症例など希望に沿った研修内容で知識と経験を養う。

私は専門科に進む前にプライマリーケアをしっかりと学びたいと思っていたため、1年目を市中病院で、2年目を大学病院で研修したいと考え当院のプログラムを選びました。

当院での研修の特徴としては、手技や経験したい症例など個々人の希望により研修内容を変えられる点にあると思います。また病院全体の雰囲気もよく、医師やコメディカルとの距離も近いため、病棟業務や当直の際など困ったときに相談しやすい環境は研修をするにあたってとても助かっています。

平成31年度初期臨床研修修了
稲葉 真衣子
(福井県出身 福井大学卒)

フレンドリーな環境が研修への意欲や知識の向上に繋がる。

当院には先生方、看護師さん方をはじめ親切で優秀な職員の方々がとても多く、フレンドリーに接してくださります。小さな疑問も聞きやすい雰囲気があり、日々ストレスなく知識を増やしていけます。講義だけでなく実際に手技をさせていただける回数も多く、自分が興味を持っている科もそうでない科も回る科1つ1つが魅力的に思える病院です。また、各研修医一人ひとりの将来の志望科にあわせて柔軟かつ熱心に研修内容を考えてくださるので、充実した研修生活を送れています。

平成31年度初期臨床研修修了
宇佐見 絢
(東京都出身 弘前大学卒)

バランスの良い指導でさまざまな角度から医療と向き合える。

当院には熱心に指導してくださる先生方が多く、親切なコメディカルスタッフに囲まれて、良い環境で研修生活を送らせていただいています。指導医の下での手技の機会が多いだけでなく、患者さん一人ひとりとしっかりと向き合う時間もあり、バランスが良く、初期研修医に必要な能力を身につける十分な機会を与えて頂いています。また、各研修医の希望に合わせて研修内容を考えてくださるため、個々人の目標に沿った研修をすることができると思います。

平成30年度初期臨床研修修了
平野 晃大
(福井県出身 福井大学卒)

それぞれの目的に応じた柔軟な対応と幅広い知識の習得。

当院での初期研修の特徴は、指導してくださる各診療科の先生方やコメディカルの方々との間の垣根が低く、様々な角度から包括的な知識を学べる点にあると思います。また、将来希望する診療科に応じて各科での研修内容を柔軟に変更していただける点も当院ならではの特徴です。研修中に希望があれば、講義や実技実習なども追加していただけるので、各々の期待するワークライフバランスにあった初期研修を行うことができると考えます。