Vero 4DRT

放射線治療

すべてのがんに高精度放射線治療を。

 放射線治療は、1. がん全体に確実に放射線を当て、2. がん以外の部分には放射線をなるべく当てず、3. 患者さんの体の負担も軽くすることを目指したがんの治療法で、近年その精度はますます向上しております。当院は『Vero4DRT(ベロ フォーディーアールティー)』(日立メディコ社)・『VitalBeam(バイタルビーム)』(米国バリアンメディカルシステム社)(図①)の2台の装置を導入して高精度放射線治療を実施しています。『Vero4DRT』は、脳腫瘍や肺がんの定位照射(ピンポイント照射)、前立腺がんの強度変調放射線治療(IMRT)などが得意な上、呼吸によって移動する肺癌や肝癌を追いかけながら放射線を当てる動体追尾照射が可能で(図②)、がんの周囲が放射線で傷付くのを軽減することができます。一方『VitalBeam』は広い範囲の病変にまとめて正確に放射線を当てることが得意で、転移のあるがんでもVMAT(ブイマット)と呼ばれる回転照射システムを使って(図③)周囲の臓器に掛かる放射線を大幅に減らしながら全ての病変により強力な放射線治療が安全に実施できます。

放射線治療中のケア

放射線治療中やその後に、放射線を当てた部分を中心とする炎症(やけど)に伴う症状や、全身の倦怠感(体がだるい感じ)などの副作用が生じることがあります。多くの場合、副作用は放射線治療が終了すれば数週間~数ヶ月で治っていきますので、放射線治療中に症状が出ても治療をなるべく中断しないことが大切です。そのために放射線治療専門医・がん放射線治療法看護認定看護師が症状の内容や程度に合わせて適切なケアや処置を行います。放射線治療についてご不明な点やご不安がございましたらスタッフにいつでもお声掛けください。