泌尿器科について
泌尿器科領域につきましては、悪性腫瘍、尿路結石、排尿障害、女性泌尿器科などに対応しております。腎、副腎の腹腔鏡下手術、前立腺癌、腎癌、尿路上皮癌に対するロボット支援手術、尿路結石、前立腺肥大症に対する内視鏡治療、膀胱脱・子宮脱など骨盤臓器脱に対する手術、腎移植等、高度な外科手術に取り組んでおります。
連携医の先生方へ
泌尿器領域では、ロボット支援手術(前立腺癌、腎癌、腎盂尿管癌、膀胱癌)に取り組んでおり、腹腔鏡下手術、その他尿路結石、排尿障害、女性泌尿器科など高度で幅広い診療を行なっています。
ご紹介をいただいた患者さんは迅速、丁寧に診療を行い、情報をお返しします。当院からの逆紹介の推進にも力を注いでおります。
主な疾患
- 腫瘍 : 副腎腫瘍、腎臓腫瘍、腎盂尿管腫瘍、膀胱腫瘍、前立腺腫瘍、精巣腫瘍など
- 尿路通過障害 : 上部尿路狭窄、前立腺肥大症、尿道狭窄など
- 尿路結石 : 腎臓結石、尿管結石、膀胱結石など
- 尿路性器感染症 : 腎盂腎炎、膀胱炎、前立腺炎、精巣上体炎、尿道炎など
- 女性泌尿器科 : 尿失禁、排尿困難、性器脱、間質性膀胱炎など
- 排尿障害 : 前立腺肥大症、頻尿・尿失禁、神経因性膀胱など
特色
腹腔鏡下手術およびロボット支援手術
腹腔鏡下手術およびロボット支援手術は当院において外科、産婦人科と共に積極的に行われています。当科では年間約100件の腹腔鏡手術およびロボット支援手術を行っています。主に副腎、腎臓、前立腺、膀胱に関して可能な例には全例施行しています。
傷を小さくし患者さんに与える負担を軽減し、内視鏡での拡大視野のもと緻密な操作が可能ですが、高度な技術を要します。当科では日本内視鏡外科学会・日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会の技術認定を受けた医師が責任を持って執刀・指導を行っています。
尿路結石に対する集学的治療
尿路結石に対しては経尿道的尿管砕石術(TUL)を中心に、経皮的腎砕石術(PNL)、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)と組み合わせて治療を行っています。経尿道的尿管砕石術は年間80-100例、体外衝撃波結石破砕術は年間約50例です。 経尿道的尿管砕石術は3泊4日、体外衝撃波結石破砕術は1泊2日の入院をお願いしています。
内視鏡的手術

外科的治療が必要な前立腺肥大症、膀胱腫瘍の大多数は内視鏡治療を行っています。経尿道的前立腺切除術(TUR-P)、経尿道的前立腺レーザー核出術(HoLEP)、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)など、年間症例数は100-150例ほどです。
集学的がん治療
泌尿器科領域の悪性腫瘍(副腎、後腹膜、腎臓、腎盂、尿管、膀胱、前立腺、尿道、陰茎、精巣)に対応いたします。外科治療、化学療法、免疫療法、放射線療法を使い分けて治療を行います。
よくあるご質問とお答え集
健康診断で尿潜血と言われました。専門医の診察が必要でしょうか?
尿潜血は必ずしも血尿を意味するものではありません。しかし腎炎などの内科的病気や結石、腫瘍などの泌尿器科的病気の発見のきっかけになり得ますので一度は専門医の診察を勧めます。
泌尿器科に行くと恥ずかしい思いをしませんか?
ご心配はもっともです。 医師・外来看護師は患者さんのプライバシーに配慮しつつ御案内します。
前立腺癌かどうかはどうやって調べていますか?
当院では外来で、診察、採血(前立腺特異抗原:PSA)、経直腸的超音波断層を行っています。このうちいずれかで異常があった場合、1泊2日の予定で生検(前立腺に細い針を刺して組織を採取する検査)を予定します。PSAが4-10 ng/mlであった場合、前立腺癌と診断される確率はおよそ15-20%,PSAが10 ng/mlを超えた場合はおよそ50%です.生検は15分ほどで終わりますが、針を刺すときの鈍い不快感がありますので、当院では簡単な麻酔を行っています。出血や発熱などの合併症(1-2%)に備えて1泊の入院をお願いしています。
結石破砕は外来でできますか?
当院では毎週火、木に体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を行っています。ESWLは簡単な手技ですが、まれに痛みや発熱などの症状を伴うことがありますので原則1泊の入院をお願いしています。
腹腔鏡手術はどのような病気に行っていますか?
副腎、腎臓、尿管など可能な疾患すべてに腹腔鏡下手術の技術を取り入れています。日本内視鏡外科学会、日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会の技術認定を受けた医師が責任を持って執刀・指導を行っています。
初期の前立腺癌と言われました。福井赤十字病院ではどのような治療選択になりますか?
無治療経過観察、ダヴィンチを用いたロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術、強度変調放射線療(IMRT)、内分泌療法を行っています。いずれにしても、前立腺癌の治療方針は様々であり、患者さんの年齢、病状、希望に併せて治療方針を相談します。
手術が必要でも福井赤十字病院でできない場合がありますか?
すべての手術は十分な修練と技術が必要であることは言うまでもありません。当科の医師は一般泌尿器科の十分な修練を積んでいますが、一部の特殊な領域には完全には対応ができません。腎癌下大静脈腫瘍塞栓など血管外科との合同手術が必要な場合や、尿道形成術など特殊な小児形成手術では専門医を招聘したり、専門病院に紹介したりします。逆に腹腔鏡下手術、ロボット支援手術などでは、北陸を中心に複数の病院に手術の応援を行っております。
外来の待ち時間が長いので困ります。
大変ご迷惑をおかけしています。専門的な治療が必要なくなってきた患者さんや、あまりお時間の無い患者さんは積極的にかかりつけの先生にご紹介しますので、お申し付けください。
かかりつけのお医者さんとの兼ね合いはどうなりますか?
当科では泌尿器科の専門的な加療を行っていますので全身状態を知る上でかかりつけの医師の診断、投薬内容はできるだけお知らせいただけると幸いです。受診の際に、かかりつけの先生に御相談いただき、紹介状を書いていただくことをお勧めします。当科での必要な治療が終わり、内服加療が継続必要な場合などはかかりつけの先生に紹介をし、加療の継続をお願いしております。
小児泌尿器科ではどこまで治療を行っていますか?
小児泌尿器科は泌尿器科の専門領域の中でのひとつの分野です。当院泌尿器科では、小児泌尿器科領域のすべての診断を行っています。外科的加療について、複雑な尿路奇形など特殊なものは十分な経験を積んだ小児泌尿器科専門医の執刀が望ましい例があります。そのような場合は、当該施設から経験のある小児泌尿器科医を招聘したり、専門施設へ紹介したりいたします。
不妊症の治療は行っていますか?
現在、不妊の治療は行っておりません。当科を受診された場合、適切な医療機関を紹介いたします。
紹介・予約がないと診療してもらえないのでしょうか?
これまでの経過記録や薬剤内容がわかることは診療にとって大きな利点ですので、かかりつけ医師に、紹介状を書いていただき当院連携室から診療予約をお取りいただくことをお薦めいたします。緊急の方はその限りではありません。
専門医制度と連携したデータベース事業について
「腎臓・泌尿器科を受診されている患者さんへ」
我が国の医療の現状(どのような場所でどのような医療が行われているか)を把握するため、一般社団法人を立ち上げ、データベース化を開始することになりました。当院、腎臓・泌尿器科も平成30年4月1日より参加しますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
また、患者さんやご家族の方が登録を拒否したい場合はお申し出くださるようお願いいたします。
医師紹介

【科長】 腎センター長(腎臓・泌尿器科代表部長兼務)
角野 佳史 (かどの よしふみ)
- 免許取得
- 平成5年
- 専門分野
- ・泌尿器科全般
・泌尿器がん
・ロボット・腹腔鏡手術
- 資格
- ・日本泌尿器科学会専門医、指導医
・日本泌尿器内視鏡/ロボティクス学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
・泌尿器ロボット支援手術プロクター認定医
・日本がん治療認定医機構がん治療認定医
・日本移植学会移植認定医
・日本排尿機能学会認定医
・福井大学臨床教授

院長
小松 和人 (こまつ かずと)
- 免許取得
- 昭和60年
- 資格
- ・日本泌尿器科学会専門医、指導医

医監(緩和ケア病棟)
塚原 健治 (つかはら けんじ)
- 免許取得
- 昭和49年
- 資格
- ・日本泌尿器科学会専門医、指導医

部長
河野 眞範 (こうの まさのり)
- 免許取得
- 平成10年
- 専門分野
- ・泌尿器科全般
・泌尿器がん
・ロボット・腹腔鏡手術
・骨盤臓器脱
- 資格
- ・日本泌尿器科学会専門医、指導医
・日本泌尿器内視鏡/ロボティクス学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
・日本内視鏡外科学会技術認定医(泌尿器腹腔鏡)
・泌尿器ロボット支援手術プロクター認定医
・ダビンチ手術 サーティフィケイト取得
・日本がん治療認定医機構がん治療認定医

部長
髙田 昌幸 (たかだ まさゆき)
- 免許取得
- 平成12年
- 専門分野
- ・泌尿器科全般
・ロボット・腹腔鏡手術
・腎移植
- 資格
- ・日本泌尿器科学会専門医、指導医
・日本泌尿器内視鏡/ロボティクス学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
・日本内視鏡外科学会技術認定医(泌尿器腹腔鏡)
・日本移植学会移植認定医
・ダビンチ手術 サーティフィケイト取得
・日本がん治療認定医機構がん治療認定医
・ICD制度協議会認定インフェクションコントロールドクター

副部長
山内 寛喜 (やまうち ひろき)
- 免許取得
- 平成15年
- 専門分野
- ・泌尿器科全般
・ロボット・腹腔鏡手術
・尿路結石
- 資格
- ・日本泌尿器科学会専門医、指導医
・日本泌尿器内視鏡/ロボティクス学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
・ダビンチ手術サーティフィケイト取得

副部長
品川 友親 (しながわ ともちか)
- 免許取得
- 平成21年
- 専門分野
- ・泌尿器科全般
・ロボット、腹腔鏡手術
・前立腺肥大症
- 資格
- ・日本泌尿器科学会専門医、指導医
・日本泌尿器内視鏡/ロボティクス学会泌尿器腹腔鏡技術認定医

医師
大野 良和 (おおの よしかず)
- 免許取得
- 令和3年

医師
西川 貴雄 (にしかわ たかお)
- 免許取得
- 令和3年
外来担当医表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | ||
午前 | 1診 | 高田(再診) | 角野(再診) | 西川(再診) | 高田(再診) | 大野(再診) |
2診 | 山内(再診) |
河野(初診・予約外) |
河野(再診) | 河野(再診) | 品川(再診) | |
3診 |
角野 (初診・予約外) |
山内(再診) |
山内 (初診・予約外) |
品川 (初診・予約外) |
高田 (初診・予約外) |
|
8診 |
小松(予約のみ) |
品川(再診) | 角野(再診) |
塚原(再診) |
||
午後 | 腎移植外来(午後) | 看護相談 | 高田 | 看護相談 | 看護相談 |
備考
- 受付時間 11:00まで